ハルヤスミ句会 第百二十四回

2011年2月

《 句会報 》

01 寒鴉兵器の黒さとぞ思ふ      てふこ(順・ね・海・佳)

02 煮凝や艫に新たな船錨       波子(山)

03 アイラインの目尻がはねて鬼は外  佳子(波・鋼)

04 手帳開けば初雪のにほひかな    海音

05 下萌や検死のパトカー遠巻きに   はなの

06 退屈な退職説明春の雪       無三

07 面会許可証胸からはずし冴返る   ぐり(鋼)

08 盗作や残雪メロディーとはならず  順一

09 カーテンの濡れたる春の夜明けかな 春休(佳)

10 肝心の針忘れしも針供養      無三(あ)

11 雪積むや七段に張る枝の松     山渓

12 迷い着き渡船場に雪うっすらと   ねね

13 起きて来ぬ爺を起こすや春障子   はなの(◎山・無)

14 ビル街に笙の響きて針供養     無三(波)

15 老いらくの恋の香りや帰り花    益太郎(あ)

16 春暁の廚灯りや水飲む子      ぐり(順・無)

17 末黒野や轡並ぶる霧が峰      山渓

18 立春の凍みたる雪の上歩む     つよし

19 針供養終え味噌煮込み啜りけり   無三(ぐ)

20 春雪や玄関先の陶狸        山渓

21 立春や巻髪の先はずみゆく     ねね(華・ぐ)

22 春雪のけふを粗食の一日とす    てふこ

23 もう少し働こうかと梅白し     無三(海・あ)

24 潮騒や一本太き水仙花       益太郎(て・春)

25 はみだせるサンドイッチの春苺   華(ぐ)

26 紅梅や蹲踞にある竹柄杓      山渓

27 日翳れば冷たき風や木の根開く   つよし(華)

28 薄氷のうへ限りなき数の風     てふこ(順・華・春)

29 遠き山見て戻りたるバレンタインデー 波子(て)

30 貼るカイロ腰も背筋もぴんと伸び  あたみ

31 さつきまで浮世ばなしをして朝寝  春休(華・無)

32 室花を飾りて友を迎えけり     波子

33 残雪や土の絵画を夢想する     順一

34 エプロンに小さきしみや春の雪   海音(ね・佳)

35 速攻で残雪色を手中にす      順一

36 お隣は空家になりてしづり雪    華

37 ブラックのコーヒー舌に春浅し   順一

38 卒業やモナリザの目に画鋲あり   海音(華・て・益・佳・鋼・春)

39 石鹸玉ゆがんで震え揺れ割れず   ぐり(ね・益)

40 結末を忘れて草を摘みにかな    春休(益)

41 グライダー飛び立つ土手の青みけり はなの

42 啓蟄や排水口が音立てて      佳子(海・ぐ・春)

43 百体のお地蔵さまに春の雪     つよし

44 春待つや玄関先の陶蛙       山渓

45 大相撲春場所禁止頭下げ      あたみ

46 青き踏む我に食欲湧き起こり    春休(海)

47 二月十五日お釈迦さまお亡くなり  あたみ

48 踏青のわかれがたくて駅まで来   春休(て・波・鋼)

49 余生にもほのかな余熱春の雪    益太郎(無)

50 スコップを突き立ててあり春の雪  華(順・ね・あ)

51 風船に息が足りないまあいいか   佳子(益)

52 青錆びた血管二月の工場郡     ねね

53 強東風や外へは一生出ぬつもり   順一(無・波)

54 満開のあたみ桜の二月かな     あたみ



【 石川順一 選 】
○01 寒鴉  「兵器」と言う断定が人によっては不愉快に感じるでしょうが、私はとりました。
○16 春暁の  何か昔を思い出しながら詠んだのであろうかと思ってとりました。
○28 薄氷の  風の量的把握が清新かと。
○50 スコップを  何か自分の感情と対応するものをスコップの状態から感じたのでしょうか、仮にそうで無いとしてもおもしろい景だと思いとりました。

【 湯木ねね 選 】
○01 寒鴉  以前から、早朝の電線に整然と並ぶ鴉をみて、時を待つミサイルのようだなと思っていたのだけど、表現の仕方が見つからずにいました。この作者のかたも、静かさに潜む不気味さを感じていたのでしょうか。
○34 エプロンに  触れたとたんに溶けてきえてしまった、切ない感じが好きです。
○39 石鹸玉  いずれは割れてしまうのだけど、その前の一瞬を描いているのでしょうか。生きる力のあやうさ、したたかさも乗せてどこまでも飛んでいってほしい、と願わずにはいられません。
○50 スコップを  突き立てたまま、主人公はどこへいったのか。何があったのか。と、想像をめぐらせています。

【 涼野海音 選 】
○01 寒鴉  「とぞ思ふ」の強引さに「なるほど確かに兵器の黒さ」と納得させられました。
○23 もう少し  作者の前向きさが季語とみごとに調和しています。
○42 啓蟄や  無機質な排水口を「啓蟄」と取り合わせることで詩に転化。
○46 青き踏む  心身ともに力のみなぎっている様子。青草から生命力をもらったのでしょうか。

【 林 華 選 】
○21 立春や  立春の嬉しさや明るさが出ている
○27 日翳れば  今頃の北国の景がわかります
○28 薄氷の  いい景ですね。風の数なんて数えられないけど雰囲気がある句
○31 さつきまで  朝寝と合っている
○38 卒業や  なんか怖い。ちょうど目に画鋲があっただけなのに
次に取りたかった句
 14 ビル街に  どんなところの針供養かと想像がふくらむ
 16 春暁の  面白いですね。 「厨灯りや」と縮めないで 「厨に灯り」でいいのでは
 17 末黒野や  景が見えてきます。轡の並ぶ、または、轡並ぶやでは
 20 春雪や  シンプルでよい
 24 潮騒や  房総あたりの水仙が目に浮かびます
 40 結末を  何の結末か、草摘みと取り合わせは面白い
 42 啓蟄や  啓蟄と合っていますね      
 43 百体の  春の雪だからいいのですね。見えてきます。
気になった句
 02 煮凝や  季語と離れすぎているように思います
 22 春雪の  なぜ?春雪と何か関係があるのでしょうか
 26 紅梅や  いかにも、です。ちょっとつきすぎか
 39 石鹸玉  ちょっと丁寧すぎるかも

【 松本てふこ 選 】
○24 潮騒や  細いものもある中で一本太いものがあったのでしょうか。上五はちょっと当たり障り無さ過ぎる気もするのですが、水仙花の美しい生命力が印象に残りました。
○29 遠き山  何もしていないよろしさが。遠さを克服するのではなく、眺めて終わりとは。きっとこの作者は義理チョコだ友チョコだという世界とは無縁に違いない…。下五が字余りでだらっとしてしまうので、〈バレンタインデー遠き山見て戻り〉ではいけませんか?
○38 卒業や  あるあるあるある!!! 「卒業」だからこそ、こういう平凡な風景がいとおしいのですよね。懐かしい。
○48 踏青の  季語選択がいいですね! 友情の句ととってもよいのですが、中七下五のそらとぼけてるのか本当に分からないのか判別しがたいところとか… それ、恋ですから!と突っ込みたくなる微笑ましさが。

【 足立山渓 選 】
○02 煮凝や  冷めて美味しさを増す「煮凝」の季語と船尾にある新しい錨。新旧の対比をとらえすばらしい。 
◎13 起きて来ぬ  孫が障子を開けて「おじいちゃん、起きなさいよ」と呼んでいる、三世帯同居のほほえましい姿が目に浮かびます。
○24 潮騒や  伊良湖岬から見える三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった神島で見た光景を思い出しました。
○38 卒業や  卒業の開放感か、ちょっといたずら心から絵に画鋲をさした、ユーモア溢れる作品。

【 川崎益太郎 選 】
〇38 卒業や  卒業には、いろんな思いが交錯する。モナリザの目に画鋲を刺すという倒錯感覚に、その思いが込められている。
〇39 石鹸玉  壊れやすい石鹸玉なのに、ゆがんで震えて揺れているのに割れない石鹸玉。こういう人に私はなりたい。
〇40 結末を  何かに夢中になると、先を忘れてしまうことがある。草摘みに託して、その感じをよく表している。
〇51 風船に  何事にも腹八分目が肝要である。風船も少し張りが足りないくらいが ちょうどいい。人生も同じ。

【 草野ぐり 選 】
○19 針供養  味噌煮込みの素朴さが針供養を終えた安堵感と良く合っている。
○21 立春や  わくわく感が溢れ出ているお嬢さん。こういうつき過ぎは気持ちいい。
○25 はみだせる  フルーツサンドって以外に食べにくい。はみ出した春苺を一気にパクリと。美味しそう。
○42 啓蟄や  排水口はどんな季節でも音を立てるかもしれないが啓蟄を持って来ると排水口まで冬眠から覚めたように感じる。
 03 アイラインの  つい口ずさみたくなる楽しさ。
 29 遠き山  切ないような笑っちゃうような。下五を前にもってきた方が落ち着く気がする。
 52 青錆びた  とても感覚的な句。イメージをつかみ切れなかったが冬の工場群を青錆びた血管に重ね合わせたことにはっとさせられた。

【 二川はなの 選 】
(今月は選句お休みです。)

【 水口佳子 選 】
○01 寒鴉  〈寒鴉〉のつやつやした黒さはあまり気持ちいいものではない。近くに寄ると鴉というのは意外と大きく、どきりとさせられる。よく磨かれた砲弾がイメージとして脳裡に浮かびあがり、重々しい気分にさせられた。素直な比喩、分かりやすい比喩がこの句の場合は生きているように思う。〈とぞ〉という強調がよかったかどうかやや疑問ではあるが。
○09 カーテンの  まだ夜は寒さの残る、そんな春の夜明けであろう。窓の結露でカーテンが濡れていることがある。〈春の夜明け〉というのは何となくけだるくい感じ、風に軽やかに揺れるカーテンでなく、濡れたカーテンを配したことによってそのけだるさが伝わってくる。
○34 エプロンに  地面に落ちては消える〈春の雪〉と〈小さきしみ〉とがひびき合っている。同じ春の雪でも淡雪とか牡丹雪というやや情緒的な言葉にしなかったところもよいと思う。初々しい新妻か・・・?
○38 卒業や  ポスターなどの鼻や目に画鋲を押したいたずらはよく見かける。それが〈モナリザ〉であった。それだけなら笑えるのであるが、季語〈卒業〉によって句のイメージが変わったと思う。まるで自分を見るな、笑うな、とでも言いたげな・・・卒業という晴れやかなものの裏側にある思春期の屈折感がうかがえて好きな句。
 その他
 07 面会許可証  許可証がいる面会というのはどういう所での面会なのだろう。刑務所かしら?と思いつつ・・・それを外しているということは面会時間が終了ということ。何か切なくなってきました。
 22 春雪の  すこし惹かれた句でしたが〈春雪〉がどう効いているか、その辺疑問に思いました。
 25 はみだせる  視点は面白いと思いました。〈春苺〉は季語としてどうなんでしょう?
 29 遠き山  バレンタインデーの句としてはこういうのはなかったように思います。〈遠き山〉というのが憧れや希望とも受け取れてイメージが膨らみます。下五に〈バレンタインデー〉を据えるとすこし座りが悪いかなあと。
 37 ブラックの  ブラックコーヒーとしたいです。ブラックのコーヒーではすこし間延びした感じ。

【 小津無三 選 】
○13 起きて来ぬ  まあ、平和な春の朝の情景なのでしょうが、「そのまま起きてこなかったら」と最近の自分は考えてしまうのです。
○16 春暁の  我が子も酒を飲む年齢になり、飲み過ぎて喉の渇きを感じたのでしょうか。少し陰影のある春の情景が面白い。
○31 さつきまで  とても官能的な句でないのかと、浮世ばなしに深読みを誘われます。
○49 余生にも 共感の一句なのですが、ほのかながもったいないような。
○53 強東風や  当地でも先日、地震かと思うほどの突風がありましたが、風の強い日は家にいるのが一番ですね。

【 喜多波子 選 】
今月の好きな句・・沢山あって取りたい句が多くて・・迷いました。
○03 アイラインの目尻がはねて鬼は外
○14 ビル街に笙の響きて針供養
○48 踏青のわかれがたくて駅まで来
○53 強東風や外へは一生出ぬつもり

【 梅原あたみ 選 】
○10 肝心の  針を忘れしも「しも」と「もし」とで読み返すと意味が違う様にも感じましたが、おもしろいです
○15 老いらくの  ロマンチックに観賞し楽しく明るい人生を送りたいものです。
○23 もう少し  お元気に働く意欲に乾杯**
○50 スコップを  情景が良く解りますので気持ち良かったです。

【 鋼つよし 選 】
○03 アイラインの  現代風の節分として頂いた。想像しても楽しい。
○07 面会許可証  いろいろに読めるのが良い。
○38 卒業や  楽しい発見の句として頂いた。
○48 踏青の  素直な句として頂きました。
 沢山良い句があって絞るのに苦労しました。

【 中村阿昼 選 】
(今回はお休みです。)

【 小川春休 選 】
○24 潮騒や  シンプルながら景がしっかりと見えます。「ひともと」でなく「いっぽん」と読んだ方が力強くて良いですね。
○28 薄氷の  薄氷と風しか描写されていませんが、広がりを感じる句です。響きも、「薄氷」「うへ」と「う」が続いた後に、「限りなき」「数」「風」と「か」の三連打と、声に出してみると心地良いです。個人的には、「数の風」よりも「風の数」の方が「限りなき」が生きると思いますが、いかがでしょう。
○38 卒業や  こういう些細な、他の人が目に留めないようなところに目を付けたり軽く感動したりするのが、俳諧でもあり青春でもあり。ここからは多分に私の好みの範疇ですが、「卒業や」と上五で打ち出すよりも、「卒業のモナリザの目に画鋲かな」として、「画鋲」を感動の中心に据えた方が好きですね。
○42 啓蟄や  描かれているのは勢い良く排水する音ですが、こう書かれると排水口からも虫たちが這い出てきそうな錯覚が生じますね。生活の中のものと自然とをうまく取り合わせている句だと思いました。
 01 寒鴉  感性の活かされた寒鴉の把握と思いますが、俳句形式の持つ力をもっと引き出すことが出来れば、さらに凄みを増す句と思います。具体的には「とぞ思ふ」が語り過ぎなのではないかと思います。鴉ということで思い出したのは〈ぎらぎらと鴉の背ある躑躅かな〉(岸本尚毅)季語への飛躍、季語の活かし方、参考になる点の多い句と思います。
 02 煮凝や  中七下五の描写から察するに、きっとここは港の近く。港の近くで食する煮凝は、さぞ旨いことでしょう。なかなかに趣味の良い句。
 03 アイラインの  面白い所に着目された句ですが、中七を「目尻はねけり」等びしっと切りたいところです。その方が句も生き生きとするように思います。
 04 手帳開けば  新しい手帳の紙の匂いは独特ですね。インクをあまり使っていないからでしょうか、新しい本の匂いともまた違うような気がします。繊細な感覚の感じられる句です。
 07 面会許可証  上五中七と複雑な心境を想像させてくれる内容ですが、下五の季語がその心境に寄り添い過ぎているような…。離れ過ぎても句が成立しないし、難しいところです。
 12 迷い着き  ううーん、句中の場面転換に無理があるような気がします。渡船場に雪がうっすら積もっていたら、そこに至るまでの道にも雪は積もってると思うんですが…。それなのに改めて渡船場の雪をことさらに描写するのは違和感があります。例えば「雪ふりしきる渡船場に迷い着き」などであれば景も見えます。
 13 起きて来ぬ  「春障子」がそれほど効いていないと思うのですが…。
 14 ビル街に  ビル街の笙とは面白い所に目をつけたと思います。言い回し等推敲されればもっと面白くなりそうな気がします。たとえば「ビル街に針の供養の笙響き」とか…。いや、もっと良い形がありそうです。ぜひ推敲を!
 21 立春や  中七下五は、髪の描写から気持ちの弾みまで連想させる描写となっていますが、それに対して上五の「立春や」はツキスギの感あり、読みが固定化されてしまっている感じです。
 22 春雪の  面白い句だと思いましたが、「今日を粗食の一日とする」という宣言より、「今日は粗食の一日だったなぁ」という感慨の句にした方が、「粗食の一日」の重み・深みが出そうな気がしますが、いかがでしょうか。
 23 もう少し  「と」で受ける内容が、自分で自分を励ましているのか、梅の花が自分を励ましてくれているように感じたのか、そのどちらもなのかもしれませんね。梅の花に励まされる気持ち、良いと思います。梅の咲く頃は、少し寒さも和らいで、もうひとがんばりしようかな、と思う時期。
 25 はみだせる  昨年から、私の個人的なテーマは、助詞「て」や「ば」を使って句に動きを出すことなのですが(失敗すると「ああしたらこうなった」型の説明句になりますが…)、この句の上五は「はみだして」とした方が生き生きとした感じが出ると思います。「はみだすや」ではちょっと強すぎるというか、仰々しいというか、悩むところですね。
 27 日翳れば  冷たき風や木の根開く   
 29 遠き山  内容は良いと思いますが、五七五にはまっていないのが難点。実際声に出してみると、下五が間延びしすぎの感があります。字余りにするなら上五が吉、という経験則にのっとって語順を入れ替えると「バレンタインデー遠き山見て戻り」となり、こちらの方が響きも収まりも良く、余韻もあると思いますが、いかがでしょう。
 34 エプロンに  エプロンで外へ、洗濯物でも取り込みに出たのでしょうか。春の雪らしさのある、素直な句です。
 36 お隣は  「空家になりて」は、具体的にはどういう場面か分かりにくい表現だと思います。空家である、という状態を言いたいのか、隣家の住人が引っ越してゆく場面を言いたいのか、今一つつかみにくい。瞬間を切り取る表現を心がけたいところです(それが万能でもないのが難しいところですが)。
 37 ブラックの  「の」が緩い感じを与えます。せめて「コーヒーのブラック」と言いたいところです。
 39 石鹸玉  粘り強いしゃぼん玉の様子に着目したところが面白い。しかし動詞が多く、少しまとまりがない印象です。動詞が出てくる順番を見ても、「ゆがんで」「震え」と強い言葉が二つ続いた後の「揺れ」はインパクトがないと思います。「揺れ」を削って「ゆがんで震えゐて割れず」「ゆがんで震えても割れず」の方がすっきりするかと思いますが、いかがでしょうか。
 41 グライダー  動詞二つ「飛び立つ」「青みけり」のまとまりが良くないようです。下五の最後で切るより、途中で切った方が印象の鮮明な句になりそう。
 50 スコップを  この句からは、冬の「雪」と「春の雪」の違いが感じられません。あまり「春の雪」らしくてもかえって句の面白みを削いでしまうこともあり、本来のシーズンを外した季語はなかなかに神経を使うものです。
 51 風船に  肩の力の抜け加減が好ましい句ですが、中七をもう少しかっちりした言い方にした方が、下五の「まあいいか」が生きてくるような気もします。


来月の投句は、3月15日までに、3句お送り下さい・・・・・・投句はこちら

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