ハルヤスミ句会 第二百十回

2018年4月

《 句会報 》

01 毛を刈られ羊きよとんとしてをりぬ   ぐり(高・順・鋼)

02 水温む和解に残るわだかまり      益太郎(鋼)

03 しどけなくバンジョーの鳴る日永かな  高弘(こ・海・春)

04 三月のもう開ききつてる辛夷かな    つよし

05 ぬゐと出でしアカミミガメや花の雨   時人(佳・春)

06 たくましき乙女の像や連翹忌      ひろ子

07 花筏とは月光に鱗めき         春休(光・ル・奥・ぐ)

08 ぎこちなく葬列越える初蝶々      案山子

09 おにぎりは炊込み飯や花の宿      時人

10 カリヨンは風の掌の上チューリップ   こげら

11 万愚節ゾンビ映画に人死にて      海音(順)

12 走り根は尻に不快や花筵        時人(奥・高)

13 長き尾は曲げたるままや蜥蜴出づ    タロー(時・海・ぐ・三)

14 ボートレース赤鉛筆がバスの床     ぐり

15 年一度女宣言花衣           案山子

16 初蝶のましろきを言ふ術後かな     佳子(時・奥・ぐ・春)

17 妻ときに母に見えけり聖五月      草太(海・益・三)

18 椿咲く灯台守は今どこに        光太郎(海)

19 ここまでは緩衝ライン葱坊主      ルカ(愛)

20 春山を連れ来たような京料理      益太郎(ル)

21 一日で終わる空爆抱卵期        ルカ

22 花水木風に舞ふもの流れ来る      順一(こ)

23 桜蘂降る予備校ははや試験       一斗(時・三)

24 水音は迷界を行き落椿         佳子

25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ      春休(こ・ル・時・奥・タ・高・ぐ・鋼)

26 早朝の風は刺すごと浅蜊舟       光太郎

27 春風や少し歩けば泥の跡        順一

28 電気釜と言ひし昔日春の朝       みなと(光・佳)

29 クマンバチ人を襲はぬ唸りかな     順一

30 春のバラ胡麻粒ほどの虫付けて     ひろ子

31 寄居虫や逢へばさよならなんて嫌    高弘(益・三)

32 端書に添えし一行夏近し        みなと(愛)

33 ヒヤシンス既読の文字のひしめきて   ルカ(順・佳・春)

34 残されし屋敷稲荷に花なづな      愛

35 墨東に高き塔たつ荷風の忌       草太(光)

36 胸薄き母想ひ出す春の雨        みなと(奥・愛)

37 散る花の先ゆく人も花祭        海音(こ)

38 潮干せばすぐにすなはち望潮      案山子

39 麗日やぎつしり丸くチェリーパイ    高弘(光・ぐ)

40 放浪や春野を長き貨車に揺れ      こげら(光・三)

41 羽抜鶏に羽蘇る未来あり        草太(高)

42 手の窪にほんの少しや磯菜摘      愛(鋼)

43 春鴉小枝を咥え一休み         ひろ子

44 春の風邪薬に賞味期限あり       一斗(タ・益)

45 茎立つや納税通知しつかりと      つよし

46 遠足子とにもかくにも嬉しさう     愛(タ)

47 万愚節パステル色の銃ならび      こげら(ル・タ)

48 ビタミンの足りぬ口びる桜は実     ぐり(時・順・佳・春)

49 垣手入れ這ひつくばいて終わりけり   タロー

50 春宵のインコ言葉をねだりをり     佳子(タ・海)

51 膝痛む痛むの話花筵          つよし(愛)

52 風車回れば賽の河原めく        一斗(ル・順・益)

53 天神の藤の花房短かけり        タロー

54 日だまりを行きかふ童花祭       海音

55 朝食を夫が作る朝寝かな        光太郎

56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙   春休(こ・愛・高・益・佳・鋼)

57 播種(はしゅ)のごと移送されたる死刑囚 益太郎 




【 こげら 選(こ) 】
○03 しどけなくバンジョーの鳴る日永かな  アメリカの片田舎のような。
○22 花水木風に舞ふもの流れ来る  「もの」の動きの方に焦点を絞った描写でしょうか。
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  情景がよく浮かぶ句だと思います。
○37 散る花の先ゆく人も花祭  眼に映るもの全て花祭。「も」の使い方が上手いと思います。
○56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙  決断を散る桜に託しているような。
 その他に気になったのは、
 01 毛を刈られ羊きよとんとしてをりぬ
 23 桜蘂降る予備校ははや試験
 50 春宵のインコ言葉をねだりをり
よろしくお願いいたします。

【 荒岩のりひろ 選(の) 】
(今回はお休みです。)

【 荒木乃愛 選(乃) 】
(今回はお休みです。)

【 えみこ 選(え) 】
(今回はお休みです。)

【 森本光太郎 選(光) 】
○07 花筏とは月光に鱗めき
○28 電気釜と言ひし昔日春の朝
○35 墨東に高き塔たつ荷風の忌
○39 麗日やぎつしり丸くチェリーパイ
○40 放浪や春野を長き貨車に揺れ

【 さんきう 選(さ) 】
(今回はお休みです。)

【 ルカ 選(ル) 】
○07 花筏とは月光に鱗めき  
○20 春山を連れ来たような京料理
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  
○47 万愚節パステル色の銃ならび  
○52 風車回れば賽の河原めく 

【 青野草太 選(草) 】
(今回は選句お休みです。)

【 石黒案山子 選(案) 】
(今回は選句お休みです。)

【 一斗 選(一) 】
(今回は選句お休みです。)

【 中村時人 選(時) 】
○13 長き尾は曲げたるままや蜥蜴出づ
○16 初蝶のましろきを言ふ術後かな
○23 桜蕊降る予備校ははや試験
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ
○48 ビタミンの足りぬ口びる(唇)桜は実
 他に気になった句は
 14 ボートレース赤鉛筆がバスの床
 32 端書に添えて一行夏近し
 39 麗日やぎつしり丸くチェリーパイ
 以上宜しくお願いいたします。

【 土曜第九 選(第) 】
(今回はお休みです。)

【 奥寺ひろ子 選(奥) 】
○07 花筏とは月光に鱗めき  月光に照らされうごめいている魚と錯覚してしまう神秘さ。
○12 走り根は尻に不快や花筵  まったくその通りですが、走り根もたまったものではないですね。
○16 初蝶のましろきを言ふ術後かな  白内障手術後は、とくに蝶も花も色鮮やかにみえました。
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  故郷の人の弔辞に心が沁みます。
○36 胸薄き母想い出す春の雨  胸薄きに色々な思いがつまっています。

【 滝ノ川愛 選(愛) 】
〇19 ここまでは緩衝ライン葱坊主
〇32 端書に添えし一行夏近し  
〇36 胸薄き母想ひ出す春の雨  
〇51 膝痛む痛むの話花筵    
〇56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙 
以上です。 

【 小林タロー 選(タ) 】
〇25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  思いが募るにつれて訛りもつのる。言葉も雨となって降りかかる。
〇44 春の風邪薬に賞味期限あり  鬼の霍乱ですね。薬箱から古い風邪薬を、という事でしょう。
〇46 遠足子とにもかくにも嬉しさう  見ているものすべてが嬉しくなります。
〇47 万愚節パステル色の銃ならび  冗談だろ、といえる感覚が大事です。恐ろしい世の中です。
〇50 春宵のインコ言葉をねだりをり  インコがねだるのは言葉の愛です。

【 森高弘 選(高) 】
○01 毛を刈られ羊きよとんとしてをりぬ  走りださずにきょとんとしているのがいい。。
○12 走り根は尻に不快や花筵  せっかくのお花見なのに。気になるところが全てになる。語順を入れ替えてもいい。
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  神妙にしなければいけないのに、つい口の端がゆがんでしまいそうな瞬間。
○41 羽抜鶏に羽蘇る未来あり  大袈裟なのが逆に良くていただく。
○56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙  手紙それぞれに送り主の気持ちは備わっているものだけど。散った桜は箒で掃かれる運命。
 07 花筏とは月光に鱗めき  切れを入れれば良かった気がする。
 08 ぎこちなく葬列越える初蝶々  語順を入れ替えたい。
 10 カリヨンは風の掌の上チューリップ  「かぜのてのひら」といえば俵万智さん。
 48 ビタミンの足りぬ口びる桜は実  渡辺美里の曲あたりにありそうな感覚。
 57 播種(はしゅ) のごと移送されたる死刑囚  播種ともなると、そこでまた増殖してしまうのだろうか。

【 石川順一 選(順) 】
○01 毛を刈られ羊きよとんとしてをりぬ  季語「羊の毛刈る」。未の表情が見えるようでヴィヴィッドなイメージだと思いました。
○11 万愚節ゾンビ映画に人死にて  季語は「万愚節」。ゾンビ映画で人が死ぬ、ホラー映画的なものとエイプリルフールの組み合わせ。
○33 ヒヤシンス既読の文字のひしめきて  季語は「ヒヤシンス」。犇めき。既読の文字が犇めいて踊り出す。
○48 ビタミンの足りぬ口びる桜は実  季語は「桜は実」。ビタミンの足りなさ、桜の実。何か調和、親和性が感じられました。
○52 風車回れば賽の河原めく  季語は「風車」。何かあの世やあの世の前の段階がすぐ前の段階が想起される、そんな風車の回転。

【 涼野海音 選(海) 】
○03 しどけなくバンジョーの鳴る日永かな  「しどけなく」というのは打ち解けた感じという意味でしょうか。「バンジョー」と「日永」合っています。
○13 長き尾は曲げたるままや蜥蜴出づ  蜥蜴の長い尾に着眼したところがよいとおもいました。
○17 妻ときに母に見えけり聖五月  聖母のイメージが一句の背後にみえます。
○18 椿咲く灯台守は今どこに  岬に咲く椿でしょう。中七、下五の報告的な部分を推敲されたら、さらに良くなりそうです。
○50 春宵のインコ言葉をねだりをり  「春宵のインコ」が、言葉をねだるという擬人法がたくみ。

【 川崎益太郎 選(益) 】
〇17 妻ときに母に見えけり聖五月  妻はいつのまにか母より厳しくなっている。
〇31 寄居虫や逢へばさよならなんて嫌  寄居虫は、家を次々替える。さよならは必然。
〇44 春の風邪薬に賞味期限あり  言われて納得の句。
〇52 風車回れば賽の河原めく  恐山では、強風の中、たくさんの風車が回っている。
〇56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙  面白い取り合わせ。

【 草野ぐり 選(ぐ) 】
○07 花筏とは月光に鱗めき  花筏と月光、美し過ぎるがそれが鱗のようだというと、川に住む幻の主の姿が浮かんでくるようだ。
○13 長き尾は曲げたるままや蜥蜴出づ  冬眠から覚めて地上に出てきたトカゲの尾が曲がったままということがあるのだろうか、尾だけまだ冬眠中なのか。
○16 初蝶のましろきを言ふ術後かな  術後の最初の言葉が初蝶の白さだとしたら家族はホッとしつつもどこか不安になるかもしれない。不思議な句。
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  抑えようとした気持ちが高まって訛りが出てくる、花の雨が効いている。切ない。
○39 麗日やぎつしり丸くチェリーパイ  ずっしりと重いのだろう。麗日がつきすぎギリギリのところで上手く効果をあげていると思う。

【 水口佳子 選(佳) 】
○05 ぬゐと出でしアカミミガメや花の雨  「ぬゐ」で決まった。亀の肌の感じが出ている。
○28 電気釜と言いし昔日春の朝  今は電気が当たり前の時代。電気釜と言っていたころの家族団欒が何となく懐かしくもある。
○33 ヒヤシンス既読の文字のひしめきて  「ヒヤシンス」「ひしめきて」その間の漢字表記が生きている。既読でありながら実にならず散っていく文字のなんと多いことか。
○48 ビタミンの足りぬ口びる桜は実  ビタミンが足りないとどうなるのか?硬い?カサカサしている?青ざめている? 対照的に実桜は潤っている、少女のように。
○56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙  「ちるさくら」のように捨ててしまう手紙。捨てて良いと言いながら少しためらいもあるのかも。季語がそう思わせる。

【 三泊みなと 選(三) 】
○13 長き尾は曲げたるままや蜥蜴出づ
○17 妻ときに母に見えけり聖五月 
○23 桜蘂降る予備校ははや試験
○31 寄居虫や逢へばさよならなんて嫌  
○40 放浪や春野を長き貨車に揺れ

【 鋼つよし 選(鋼) 】
○01 毛を刈られ羊きよとんとしてをりぬ  眼に浮かぶようでよい。
○02 水温む和解に残るわだかまり  微妙な感情、しこりを水温むの季語がうまい。
○25 花の雨弔辞の徐々に訛りつつ  感情移入とともに訛りがでる。
○42 手の窪にほんの少しや磯菜摘  幼児が大人とともにの景と見ました。
○56 ちるさくらこつちは捨てて良い手紙  ユーモアがありリズムもよい。
 以上 お願いします。

【 中村阿昼 選(阿) 】
(今回はお休みです。)

【 小川春休 選(春) 】
○03 しどけなくバンジョーの鳴る日永かな  「しどけなく」という言葉は、普通は視覚的、ビジュアルの要素に対して使う言葉なのですが、ここではバンジョーという音楽の響きに対して用いられている。後半の「の鳴る日永かな」はもう少し他に言いようがあるような気もしますが、この「しどけなく」の独特の把握が面白い。
○05 ぬゐと出でしアカミミガメや花の雨  「花の雨」という季語はムード過多のようなところがあり、なかなか難しい季語ですが、この句はアカミミガメの存在感が季語に全く負けていない。「ぬゐ」という擬態語も見事ですが、上五を字余りにさせているのも、アカミミガメのふてぶてしい感じと通じるところがあり、なかなか巧みだなと思います。
○16 初蝶のましろきを言ふ術後かな  手術が済んで、退院して庭を眺めている場面と読みましたが、もしかするとまだ入院中の景かもしれません。初蝶の白さ、という何でもないようなことも、手術を境に、ある種の重みを持って感じられる。その微妙な差異が感じられる句です。
○33 ヒヤシンス既読の文字のひしめきて  LINEでのメッセージのやりとりだと思いますが、これは「ヒヤシンス」という花がその形といいカラフルさといい、内容にぴったり合っています。「ひしめきて」という表現に、こうしたやりとりを厭う気持ちが見え隠れしている。
○48 ビタミンの足りぬ口びる桜は実  目の付け所が面白い。「ビタミンの足りぬ」と言いながら、枯れ切ったような感じではなく、一時的に唇が少し荒れてしまった程度であろう。つやつやとしたさくらんぼとの対比も鮮やか。
 01 毛を刈られ羊きよとんとしてをりぬ  表情の捉え方が上手い。採りたかった句。
 08 ぎこちなく葬列越える初蝶々  景はよく描けていると思いますが、「初蝶々」という季語の使い方はこなれていない印象です。個人的には、「初蝶よ」ぐらいで良いのではないかと思います。
 13 長き尾は曲げたるままや蜥蜴出づ  内容は悪くないと思うのですが、語順と言うか、情報の提示される順序にかなり違和感を感じます。切れは入れられなくなりますが、「蜥蜴出て曲げたるままの尾の長き」などとした方がすんなり読めるのではないでしょうか。
 14 ボートレース赤鉛筆がバスの床  季語としての「ボートレース」は、大学や会社などの団体対抗レースのことで、早慶レガッタなどがその代表格なのですが、この句の「ボートレース」は一年中定期的に開催されている競艇ではないでしょうか。
 22 花水木風に舞ふもの流れ来る  「もの」という少しぼやかした表現が効果的に働くこともあれば、ただ単にぼやけたままになることもある。この句は後者の方かな、と感じました。
 24 水音は迷界を行き落椿  「迷界」とは、「真実を知らず,誤ったことに執着している境地。迷いの世界。迷境」とのこと。仏教語のようです。そんな中を行く水音、なんとも不思議な句です。
 26 早朝の風は刺すごと浅蜊舟  内容は良いと思うのですが、言い回しにメリハリが足りない印象。もっとエッジの効いた表現にしたいところ。一案として、「刺すごとき風早朝の浅蜊舟」という形もアリかと思います。
 31 寄居虫や逢へばさよならなんて嫌  中七下五、逢瀬の短さへの不満をストレートに表出されています。口調から女性のように感じます。ただ、この中七下五の内容に対して、「寄居虫や」という上五が今一つぴんと来ないような気がします。
 32 端書に添えし一行夏近し  すっきりと出来ている句ですが、少し淡いかな、とも。「一行」の内容が句に書かれていれば(もしくは推測できるようになっていれば)、深みも増すのではないかと思います。
 36 胸薄き母想ひ出す春の雨  雰囲気のある句ですが、「想ひ出す」と言ってしまうより、在りし日の母の姿をもっと丁寧に描写した方が良いのではないでしょうか。それとも「春の雨」をもっと膨らませるか。一案としては「胸うすき母花過ぎの雨のなか」など。推敲してみてください。
 38 潮干せばすぐにすなはち望潮  「すぐに」「すなはち」というのは、意味の上ではスピード感のある言葉ですが、こうして並べて使うとかえってまだるっこしく、もたもたした印象になる。言葉の不思議、というものでしょうか。こういう所で技術を弄するより、あっさり「や」で切ってしまって、句の内容をテンポ良く展開させた方が、スピード感のある句になったりすることもあります。
 39 麗日やぎつしり丸くチェリーパイ  竹内まりやの「不思議なピーチパイ」をそのまま俳句にしたような。日差しの明るさが、句全体を充たしているような。
 40 放浪や春野を長き貨車に揺れ  「放浪や」と始まる上五が効いていて、なかなか雰囲気のある句です。
 42 手の窪にほんの少しや磯菜摘  ささやかな場面を、気負わずに上手く掬い取っている句と思いました。これも採りたかった句。
 43 春鴉小枝を咥え一休み  「一休み」という言葉を使わずに、休んでいるのだと分かるように描写したいところです。
 46 遠足子とにもかくにも嬉しさう  「嬉しさう」という言葉を使わずに、どういう風に嬉しそうなのか、きっちり表情や動作などを描写したいところです。
 50 春宵のインコ言葉をねだりをり  「言葉をねだり」が分かるようで分からないのですが、話しかけてほしい、ということなのでしょうか。
 51 膝痛む痛むの話花筵  「の話」が説明的に感じる。セリフだと分かるように詠めば、「の話」と言わずとも会話だと読者に伝わる。例えば「膝痛む腰痛むとて花筵」など。
 52 風車回れば賽の河原めく  何か「子供の頃にテレビで観て怖かった映像」という感じのする、印象的な句です。
 53 天神の藤の花房短かけり  すっきりした句ですが、「短かけり」は文法的におかしいのではないかと思います。
 


来月の投句は、5月15日までに、3句お送り下さい・・・・・・投句はこちら

back
back.
top
top.