■ 都市計画用語集 随時追加していきます。
アテネ憲章 CIAMが1933年に発表したアテネ憲章において、「住む」、「働く」、「楽しむ(余暇に)」、「往来する」を都市の基本的な機能であるとした。
アメニティ(Amenity) 都市づくりに長い伝統のあるヨーロッパの都市の持つ、丁寧で成熟した雰囲気を表す言葉である。石を敷き詰めた歩道は歩きやすく、店の看板は見て楽しく、街路樹も植木風ではなく、地中に十分に根を張るようにと、街並みを構成する一つ一つが心を込めて柔らかくつくられなければ都市にアメニティは生まれない。
アンウィン(レイモンド・アンウィン) 建築家。ハワードの田園都市構想を基にレッチウォースとウェルウィンの2都市を実現させた。
ウェーバー(A.Weber) 立地論の先駆者。工業の立地因子として輸送費用と労働費用に着目し、その和の最小となる地点を最適立地点と考えた。
オスマンのパリ改造 19世紀、工業時代に順応した最初の大都市としてナポレオン3世の権力をもとにオスマンはパリの大改造を行った。パリを貫通し、行政、商業、慰楽中心、鉄道駅に導くブールバールを緑豊かに造り、これらを結合し道路網を完成させた。ブールバール、公園系統、中央駅と幹線道路などのディテールは各国の大都市で模倣され、明治前期の東京計画にも大きな刺激を与えた。
OD調査 自動車起終点調査。自動車の出発点(origin)と終点(destination)ならびに運行目的を把握し、自動車交通の分布を得ることが主たるねらいとしている。
ガルニエ(Tony Garnier) 工業都市のデザインを構想した。近代都市を支える工業を都市計画の主題として都市を市街地と工業地に分け、市街地内では住宅と公共施設用地を分け、これらの都市機能を分担するスペースをグリーンベルトで明快に分離した。
近隣住区理論 1920年代にC.A.ペリーによって体系化された。一つの小学校を必要とする人口規模を十分な幅員の幹線街路によって囲い、住区の需要に見合う公園・レクリエーション用地、中心部のコモンの周囲に小学校、教会、コミュニティビルディングを配置する。、人口に見合う商店群を住区周囲の交差点近くに配置し、内部の街路網は格子状パターンをやめ、通過交通を排除するように計画する。以上のようなまとまりを一つの住区とし、住区を組み合わせて住宅地を計画するという理論である。ラドバーンがその代表的な例である。
クルドサック 袋小路型街路。通過交通を排除することが目的である。
交通セル方式 都心環状線にサービスされる各セルの境界には交通の壁が設定され、各セル相互間の自動車交通は完全に禁止される。このセル間の壁は歩行者のショッピングモールとして開放される。環状線において渋滞の可能性が高い。
大ロンドン計画 アーバークロンビィ卿が計画。過密混雑地域を適正密度に再開発して、あふれ出る人口と工業を移転させて郊外ニュータウンや拡張都市を整備して受け入れようとする大都市の改造計画。グリーンベルトとニュータウン建設による整備手法は大都市圏計画の模範とされ、日本においても首都圏、近畿圏整備計画に多大な影響を与えた。
DID(人口集中地区) 人口密度4000人/ku以上の調査区が互いに隣接して5000人以上の人口になる地区。
テクノポリス 高度技術工業集積地域開発促進法に基づき、高度技術に立脚した工業開発を軸に産・学・住を有機的に結合した地域づくりを促進するもの。
田園都市 E.ハワードに代表される都市理論。「都市と田舎は結婚しなければならない。そしてこの結合から新しい希望、新しい生活、新しい文明が生まれる。」としている。その本質は、@田園都市の土地は個人所有に分割されず、低密度でありまた土地利用変更を抑えた。A統制のある成長と制限ある人口であり、彼はその数字を約3万とした。B田園都市は田園及び田園都市内部の家庭、工業、市場と行政、社会厚生機関などの間の機能的結合の概念である。
トラフィックゾーンシステム 都心部迂回方式の交通計画手法。ヨーテボリにおいて計画された。以下のような特徴があげられる。@都心部を5つのゾーンに区分する。A都心部周辺に環状線を整備する。B異なるゾーン間は車で直接連絡できず、一度都心外に出て改めて外周の環状道路から入るように交通規制を行う。C既存道路の有効活用のために細街路については徹底した一方通行方式が採用される。Dバスには専用レーンが設けられ、路面電車には車の軌道内走行が禁止される。このゾーンシステムは1970年8月から実施され、様々な面で改善に貢献した。
バージェス 土地利用の同心円モデルを提唱。中心からCBD、推移地域、労働者住居地域、中産階級住居地域、通勤者住居地域と形成される。
パーソントリップ調査(PT調査) 人の1日の行動を起終点、交通目的、利用交通手段等において追跡調査するものである。1967年に広島都市圏で実施されたのを皮切りに世界の各大都市で実施されたが、なぜか我が下松市においても実施されている。
ハーロー ロンドン北方の都市。近隣住区論をもとに計画された。人口約6000人の近隣住区が2〜3個集まって地区を構成し、地区が4つ集まって都市を構成するという3段階の都市構成となっている。住区や地区相互は緑地と道路によって明確に区分されており、住区・地区・都市はそれぞれセンターを有する。日本では千里ニュータウンが同じタイプである。
フック ロンドン西方の都市。ハーロー等の第一期のニュータウンにおいて地区中心の性格が曖昧となる問題点の改善を目的として計画された。ワンセンター・システムの新都市として話題をよんだ。ハーローには及ばないが近隣住区的まとまりは配慮されている。日本では高蔵寺ニュータウンがこのパターンである。
ペリー(C.A.ペリー) 近隣住区理論を提唱した。幹線道路によって囲まれた完結した市街地単位をコミュニティの場として計画、ラドバーンほかの住宅地の計画にこの理論を適用した。
ホイト(H.Hoyt) 土地利用分布の扇形モデルを提唱した。バージェスの同心円モデルと比較して方向による立地条件の差に着目したが、同心円モデルの応用に過ぎないものとして扱われている。
ボンエルフ 歩車共存を目的として、自動車速度の低減を促すもの。ハンプ、きょう柵などが含まれる。
芳川顕正 明治維新後の東京都市計画に多大なる貢献をした知事。東京市区改正委員長を務め、江戸の遺構を放射環状の都市構造として近代化したこと、大手町から虎ノ門に至る江戸城外濠の内側にあった封建施設跡地が現在の中枢業務地区として形成される基盤をつくるなど大きな功績をあげた。
ラドバーン・システム 延長100m未満のクルドサックに20個足らずがクラスターする単位を基本とし、格子状街区を廃してスーパーブロック的に扱う、機能により街路を段階分けにする、歩行者と車を完全分離するなど、近隣住区理論を市街地形態として純化し、後の住宅地計画に多大な影響を与えた。ペリーによって計画されたアメリカのラドバーンに端を発しこの名が付けられている。
ランコーン リバプール西南の都市。8の字型のバス専用ルートにより構造付けられている。バス停留所の中間にコミュニティのセンターが配置され、人口8000人の規模を持つコミュニティは人口2000人の住区に分割されその中心には店舗群を持つ。日本では多摩ニュータウンや泉北ニュータウンがこのタイプである。
>TOP