News letter NO,2
(2001/11/01)
ドイツ・プロジェクト
ハイチ・プロジェクト
活動計画、着実に進む

楽しく、充実したドイツ・エコ・スタディーツアー
ドイツ・エコ・スタディツアー報告
着実に進む「ハイチ・プロジェクト」
念願かなってハイチ訪問
国内外から注目を集める鞆の浦
役員紹介ー小川富枝



楽しく、充実したドイツ・エコ・スタディーツアー

e&g研究所としての初の大事業「ドイツ・エコ・スタディーツアー」は、大きな成果を残し終えることができました。
実施期間は、7月6日から14日までの10日弱でしたが、「自然エネルギーと環境教育」をテーマに、バイエルン州を中心とした南ドイツ各地を訪問し、学習を積み重ねました。バイオガス、バイオマス、生ごみ堆肥化、リサイクルセンター、エコ住宅、環境教育センター、小学校などでの学習と共に、お城でのファームステイや朝市、ドナウ川観光、大聖堂見学などの楽しみをも取り混ぜ、多面的に南ドイツを体験してきました。
極めつけは、企画者であるビアンカ・フュルスト(愛称ビギ)さん宅でのパーティー。ビギの家にステイしていたインド青年をも含めて大いに盛り上がりました。
なお、詳しくは2,3ページをご参照ください。また、各訪問施設での対話内容など、詳細な資料を添付した報告書(カンパ500円)が完成しましたので、関心をお持ちの方はご一報ください。

菜の花からつくるバイオディーゼル・スタンドの前で
(ツアー企画者のビギ)


ドイツ・エコ・スタディーツアー報告

1. 訪問地

世界最先端の生ゴミバイオマス施設


中国新聞2001年9月23日


エコツアー報告書

ミュンヘン、レーゲンスグルグ、ニュールンベルグ、ウルム、ノイ・ウルムの各市およびその周辺のまち
2. 訪問施設
バイオガス:糞尿や生ごみからメタンガスを発酵させ、電気、熱、堆肥を取り出す。

バイオマス:木材などの植物を燃料として使い、二酸化炭素排出を抑制。

環境教育センター、リサイクルセンター、エコハウス、環境保護団体、環境教育モデル小学校、エコワイン農場。
 

3. ドイツ環境、エネルギー政策の特徴
(1)暮らしの中の工夫
・昼間は極力照明をつけない(訪問先では昼間、一度も照明をつけることはなかった)。省エネを優先。
※ドイツではホテルにも車にもエアコンがほとんど付いていない。

・自治体が行うイベントでは使い捨て容器を使わない。バカンス・シーズンで、各地でイベントをしていたが、プラスチック容器は不使用。ガラス容器などにはデポジット料金をかけている。

・整備されている自転車専用道、自転車専用信号、自転車専用標識。国境を越えてサイクリングが楽しめる。

・買い物へは袋や籠を持参。過剰包装は避ける。

・よく歩くし、自転車を活用している

自動販売機は極めて少ない。

環境保護団体への寄付が進んでいる(遺言で寄付を約束)。
 

(2)特徴ある政策
自然エネルギーの利用促進:「バイオガス」「バイオマス」「風力」などで発電。電気は高値の売電価格が保証されているため、農家などが安心して投資できる。

エネルギー農家:農家が自然エネルギーに投資し、農業との兼業を目指す

・「エネルギーを使ってごみ処理」から「エネルギーを作り出す」に転換。したがって、生ごみは燃やさず堆肥化かバイオガス化して発電、熱利用、堆肥利用を行い、高効率でのエネルギー利用。

・徹底した分別と資源化で、ごみ半減を実現。焼却に反対。ごみ減量化に取り組む。

・菜の花からディーゼルエンジン用燃料を作っている:「バイオディーゼル」と言い政策的に軽油より安くしている。

・"Fifty-Fifty"で節約した電気代の半分を公共施設(学校など)に還元。

・街の中心部から車を排除

便利な公共交通。深夜もバスが走っている。車より人を優先。

環境教育の徹底

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着実に進む「ハイチ・プロジェクト」

←朝日新聞 2001年7月3日
↓DAILY YOMIURI 25 Jun,2001

日本語および英字新聞で大きく報道された「ハイチ共和国にごみ収集車を贈る」プロジェクトが順調に進んでいます。当初計画のごみ収集車に加え、「道路パトロール」用の2輪車24台を贈ることも進めているため、「ハイチ・プロジェクト」が大きく膨らんでいます。順調に進めば今年中にハイチ到着予定です。このプロジェクトがハイチの人々の暮らしに役立つことを願っています


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念願かなってハイチ訪問 ○手島佳子


「絵画・音楽・人々の暖かさに感動」

「ハイチに行ってみたい。」と思ったのが4年ほど前のこと。この夏やっと念願かなってハイチへ行ってきました。正直言って、遠かったです。でも、近い将来また行きたい、と思っています。

私の想像していたハイチと実際のハイチは、ずいぶん違っていました街中に音楽や太鼓の音が溢れ、街の人たちは踊りながら歩いていて・・・そんなイメージを描いていましたが、首都のポルトープランスは人と物に溢れ、音楽も太鼓の音も聞こえませんでした。この風景は15〜6年前に訪れたケニアの首都ナイロビに似ていました。ケニアだからと言って、街をマサイ族の人たちが民族衣装で歩いているわけではないのと同じです。ただハイチの都会の風景で印象的だったのは、街のいたるところで絵が売られていることでした。そしてもうひとつ印象的だったのは、ハイチの女性たちが思い思いのファッションで、とても誇り高く歩いている姿でした。

ハイチの人たちに誇り高さとパワーを感じる理由のひとつには、ハイチ共和国が、2004年に独立200周年を迎える、世界初の黒人の独立国家であることが挙げられると思います。国立博物館を案内してくれた中学生のアレンは、熱心にハイチの歴史を説明してくれました。彼の英語を全部理解できない私は、ありったけのハイチ知識を総動員して、彼の解説を聞きました。
ただ、今のハイチは世界最貧国のひとつであり、治安も不安定な状況であるので、アメリカで会ったハイチ人の中には当然、今のハイチを悪く言う人もいますし、「なんでハイチになんかに行くのかしら?」といった感じの反応をする人もいました。ハイチの滞在先のホテルでも、「観光で来ました。」という私の返事に「???」の反応をする外国人もいました。確かに、ハイチではハゲ山があちこちに見られ、舗装された道路も穴ぼこだらけで、私たち日本人のイメージする「リゾート」とは違っていました。でも、ハイチにはきれいなカリブの海があり、壊されていない自然があり、他の国には見られない絵画、音楽、そしてもちろん、人々の暖かさがありました。

いま私たちは、10月末に行うハイチ人パーカッショニストによるワークショップと、ペチオンビル市へ2台のごみ収集車と二輪車24台を贈るプロジェクトの大詰め段階に入っています。方やニューヨーク、方や通信事情のよくないハイチ、と、やりとりにはなかなか時間がかかりますが、皆、実現へ向けて日々動いています。

今までハイチから音楽や絵やパワーをもらってきましたが、これからはそれに加えて、こちらからハイチへ出来ることを見つけてやって行こうと思います。そういう意味で、これからがとても楽しみです。


アメリカ在住、
ハイチ人ベストセラー作家
エドウィージ・ダンティカさんと
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国内外から注目を集める鞆の浦

鞆の良さを知り・学ぶ「鞆学校」、東大都市デザイン研究室有志による「T-HOUSE」での町づくりプランの提案、米財団による「危機の遺産」選定と、ここ数ヶ月の間に、鞆の浦をめぐる凄い動きが続きました。


国内外から非常に高い評価を得ている鞆の浦は、ますます「世界遺産」にふさわしいものとの自信が沸いてきました。足元の遺産や文化は、なかなか客観的に見ることのできないものです。しかし、失ってからでは遅いのです。国内外の評価をしっかりと受け止め、まちづくりに生かして行きたいものですね。

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役員紹介 ○小川富枝

1999年秋ぐらいに、手島佳子さんとの何気ない会話の中で、「本物のミュージシャンと子どもたちが交流できるといいね」という思いつきから、“ワークショップ”が始まりました。たまたま「ハイチのミュージシャンに“ワークショップ”をやりたがっている人がいる」という言葉にひらめきを感じ、強引に進めました。色々な方に声をかけ、お世話になりながらの手探りです。南小学校、鷹取中学校etc.に温かく迎えられ、2回目まで何とかこぎ着けることができました。


子ども達の生き生きとした目を見たとき、こんなに喜んでもらえるなんて想像もつきませんでした。テレビや新聞等で取りあげていただき、「できすぎ君だね」と、3回目、4回目と続けていくのがとても不安です。「NPO法人 e&g研究所」というベースが出来上がったことにより、新しい出会いや広がりが出来るものと思っています。
私の人生(家族)にとって重大な、運命を変えてしますような出来事がありましたが、今こうして何も変わることなく生きて行けることは、皆様のおかげだと思っています。
「くだらないこと」が大切な時、そして、喜びや生き甲斐になることだってたくさんあります。子ども達には「夢を持っている大人」「生き生きとしている大人」と、たくさんの人達と出会ってほしいと思っています。
「人は一人では生きていけない」「過去は変えられないけれど未来は変えられる」なんて、なかなかその通りにはいきませんが、これからもなるべく「かわいがわれる大人」でいたいと思います。みなさんよろしくお願い致します。


私の絵

2号目の編集を終えたかと思ったら、もう11月。限られた人数で大きなプロジェクト。今後は、多くの人が関われるように工夫をしてゆきたい。 代表の近況:これまでのNPO/NGO活動に加えて、10月からは「エフエムふくやま」の番組を担当。週金曜日、午前7時から9時までの「GO! GO! Bびんご〜」という番組。1ヶ月間、ずいぶん緊張したが、11月からは少しリラックスしてやりたい。人やイベントなどを紹介するコーナーがあるので、いろんな分野で地道にがんばっている人を、どしどし紹介したい。

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e&g研究所ニュースレター02号 2001/11/01発行
発行・編集責任者:村田民雄