News LetterNo.4
ハイチ・プロジェクト特集
2002年11月05日発行

目次

ごみ収集車2台、バイク24台の引渡し式典
芦田川生態系回復はオランダに学ぼう
うれしいニュース
来年、「ハイチ子供教育基金」キャンペーン開始


ごみ収集車2台、バイク24台の引渡し式典
160名の参加で盛大に執り行われる
〜ハイチらしさ漂う中で、私もスピーチ〜
ハイチ担当  手島佳子
 2001年度事業のごみ収集車2台とバイク24台をハイチに贈る事業が完了。
 7月25日(木)、午前10:00からペチオンビル市所有駐車場にて、引渡し式が執り行われ、ハイチ側へ車両が渡った。
 式典の行われた駐車場は、寄贈する車両のために整備中の場所で、建設中の管理事務所のほか、洗車場も整備予定。ただ、車両を保管できる状態ではなく、引渡し式の後、一時的にゴミ収集車は隣接の警察署敷地内で、バイクは市庁舎内で保管することになっている。
 さて、引渡し式には総勢約160名が参加した。日本側からは、在ハイティ日本国大使館の北澤臨時代理大使、則包専門調査員、グレゴリーさん。ヤマハ発動機からは海外市場開拓事業部より小林さん。そして、e&g研究所からは手島佳子。
 ハイチ側は、スリー・ガイエ・ペチオンビル市長、副市長と市職員。県知事、環境省職員。その他数カ国の大使館より職員の方々を招くなど、来賓多数だった。
 式典は、約2時間続いたが、日本側へのプレゼントも用意されていた。掛け合い漫才などもあり、ハイチらしさを感じさせる式典だった。最後にわたしもスピーチ。
 当日は、TV、新聞、ラジオ等マスコミ取材が多くあり、新聞には3ページにわたり滋真入りで大きく報道された。

バナナペーパー活用を協議
7月24日(水)午前
 IFE(女性起業家協会)のアレクシスさんとバナナペーパーの活用について話し合った。コーヒー豆の販売にあたり、e&gがバナナペーパーを活用したいことを提案。アレクシスさんから、バナナペーパーでタグを作り、バナナ繊維で作った紐でコーヒーパッケージにくくりつけるアイデアが出された。この案をもとにe&gがデザイン等を担当し、ハイチでバナナペーパーに印刷、タグを製作してもらうことを決めた。
 バナナペーパーの品質は、前回3月の訪問時よりも格段に良くなっており、薄いものも製作出来ていた。また、おみやげに頂いたバナナ繊維で作られたバッグはとてもきれいなものだった。e&gでは、名刺にバナナペーパーを使用する案が出ている。
コーヒー農園などを訪問
 7月26日(金)
 FACNのステファンの案内で、首都のポルトープランスから南へ車で2時間のTOM GATO(トム・ガト)にあるコーヒーの収集選腹工場を訪ねる。山頂付近にあるとても近代的な工場。全国37箇所にある組合(簡易工場)で洗浄・乾燥されたコーヒー豆が運び込まれ、大型の選腹機械で石ころ、草等の不純物を除去の後、大きさにより選腹。さらに約30名の女性たちが、手作業で丁寧に不良な豆を取り除く作業を行なう。その後麻袋に詰め、トラックに載せたコンテナに積み込みポルトープランス港まで運んだ後、海外へ輸出される。FACNは主にUSAID(アメリカの支援制度)の援助により運営されているが、今後e&gを帳じて、あるいは、日本政府の直接援助を受けることを期待していた。
 コーヒー豆は、場所(高度)によって収穫期が異なるが、どこでも年に4回くらい収穫できる。農家は、収入が途切れることのないように、コーヒー、バナナ、マンゴーなどの木を同じ敷地内に植え、常に何かを収穫するように工夫している。豚や鶏が自由に歩き回っている、正真正銘の有機農法。
 29日(月)訪れた北部の町MARMELADE(マムラッド)には、約300の農家があり、7箇所の簡易工場で豆の洗浄・乾燥を行なっている。これもまたFACNの管理下にある。
 FACNは、今後さらに組合(簡易工場)を増やしていく予定で、農民の経済的自立・安定に力を注いでおり、e&gがフェアトレードによるコーヒー豆輸入に取り組むことにとても期待している。
映画「〜ハイチ〜カリブの鼓動」試写会
 7月26日(金)夜
 ポルトープランスのカフェにて、マルセル・デュレ在日ハイチ大使制作による映画の試滋会に行く。デュレ大使、北澤臨時代理大使ご夫妻、文化大臣、ポール・デュレ計画・外国協力大臣、太鼓奏者アゾールさんなど、招待客約40名。ハイチの歴史やヴードゥー文化を紹介した映画の完成に、ハイチ人の皆さんは興奮気味だった。
ジェーアとのミーティング
 7月24日(水)、25日(木)午後
 IT教育支援プロジェクトについて、ハイチ側のパートナーであるジェーアの3名とミーティングを持つ。彼らとは、これまでにe-mailを利用して意見交換をしてきており、その内容確認と、今後の計画について協議。設置するパソコンの台数、太陽光パネルの枚数のほか、建物に必要な設備等について検討、予算立てを行なった。このミーティングの前日、ヤマハ発動機?の小林さんより、当プロジェクトへ2台の発電機提供の約束がなされたことは、両者にとってとてもうれしいニュースとなった。
 なお、このミーティングの時点では、ジェーアが申請者として在ハイティ日本国大使館にプロジェクト申請を行なう予定だったが、帰国後、日本のNGOのみを対象にした新しい支援制度が始まっていることがわかり、来年の早い時期を目標に、e&gがプロジェクト申請を行なうこととなった。今後もe-mailを利用しながら、両者でその申請書作成に取り組む。

芦田川生態系回復はオランダに学ぼう
経済リポート(備後地域の経済情報誌)2002年10月10日 掲載

うれしいニュース
「ろうきんNPO寄付システム」からe&gへ5万円
 「ろうきんNPO寄付システム」から、実績が評価され5万円をいただきました。11月2日広島市で行われた授与式に、ヨシコさんが出席しました。評価を受けた点は、「自然エネルギーとバイオマスの調査研究を熱心に取り組んでいる」ことと、「特に、ハイチ共和国への支援事業には国際性がある」との2点でした。なお、評価基準としては、公共性、自発性、意欲、実績、目的、計画性、将来性などです。
 この制度は、昨年度より広島県労働金庫に普帳預金(総合口座)を開設している方々から、定期的にNPOの活動分野ごとに寄付させたお金を、書類審査によって決定した団体に配分していくシステムです。広範な市民とNPOをつなぎ、NPO総体の社会的な底上げを目指していくことが、このシステムの目的です。
来年、「ハイチ子供教育基金」キャンペーン開始
 最貧国のハイチが抱える深刻な問題を解決、子どもたちが食事をちゃんと摂ることができる、学校に行け、また、病院にも行ける。そんな生活の基本的条件を満たすことができるようにと、「ハイチ子供教育基金」のキャンペーンを始めます。
 現在製作中のハイチ紹介の映画、タンブー(コンガ)と琴、尺八のセッションCD、9人のハイチ人作家による短編集、絵はがき、そしてフェアトレードのコーヒー・ラリーンなどをセットにしてハイチ理解を進め、売り上げの一部を「ハイチ子供基金」に回すキャンペーンを来年始めます。ご期待を。そして、ボランティアとしてのご参加も期待しています。

e&g研究所ニュースレター04号 2002/11/04発行 
発行・編集責任者:村田民雄

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